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対談「絵画の歴史」 デイヴィッド・ホックニー×マーティン・ゲイフォード

6. テクノロジーの変遷

※日本語字幕をオンにしてお楽しみください。

画像を作るのは人間の根源的な欲求

MG 現在、世界は写真であふれていますね。
私もカメラ付きのiPhoneをポケットに入れていますが、
今は誰でも手軽に写真を撮ります。
コラージュや修正や自分で編集もできますね。
写真を描き替えるんです。

DH 人間の根源的な欲求に起因するんだよ。
画像を制作するという行為は人間の本能に関わる。
今 我々は簡単に画像が作れる。
誰もが携帯電話を持ち、自分や他人の写真を撮る。
その写真を送ることもできる。
自分の体を写真に撮って他の人に送ったりもする。
みんな やっていることだし私は驚かないね。

画像を作るのは人間の本能なんだ。だから子供は落書きをする。
幼い頃から絵を描き始めるんだ。
もはや絵を描く必要がないと思う人は、今、絵を描いている子供にそう言ってみればいい。
きっと笑われるだろう。


(c)David Hockney

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絵画の歴史 洞窟壁画からiPadまで

デイヴィッド・ホックニー&マーティン・ゲイフォード

翻訳 木下哲夫
図版310点掲載
判型:A4変
総頁:360頁
上製本
定価:本体5500円+税
ISBN 978-4-86152-587-2 C0070

<目次>
序 画像、美術、そして歴史
1 画像と現実
2 徴をつける
3 影とごまかし
4 時間と空間を描く
5 ブルネレスキの鏡とアルベルティの窓
6 鏡と映像
7 ルネサンス:自然主義と理想主義
8 紙、絵具、複製される画像
9 舞台を描く、絵画を上演する
10 カラヴァッジョとカメラのような目付きの男たち
11 フェルメールとレンブラント:手、レンズ、そして心
12 「理性の時代」の真実と美
13 1839年以前と以後のカメラ
14 写真、真実、そして絵画
15 写真を使う絵画、使わない絵画
16 スナップショットと動く映像
17 映画とスチル写真
18 終わりのない画像の歴史


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